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坊守の呼び方

坊守のことを、「何とお呼びすれば良いでしょうか?」と聞かれることがあります。
 
 
住職のことは、住職と呼べば良いと思うのでしょうが、悩むのが、お寺の奥さんの呼び方。
 
 
善通寺では、坊守の名前をご存知の方は、「由希さん」と呼ばれます。
坊守の法名でもあります。
 
 
ご存知でない方は、坊守(ぼうもり)さん、と呼ばれたり、奥さんと呼ばれます。
こだわりはないので、呼び方は何でも大丈夫です。
 
 
住職のことも、「あれ」でも「それ」でも、「おーい」でも、誰のことを呼んでるか分かれば、何とでも呼んでいただいて結構です。
 
 
浄土真宗のお寺では、住職と共にお寺の運営、布教をする役割の人を、坊守(ぼうもり)と呼びます。
 
 
住職の配偶者が坊守ということが多いのですが、住職の子供、親、兄弟が坊守を務めているお寺もあります。
 
 
住職が女性で、配偶者(夫)が坊守というお寺もあり、女性だけでなく、男性の坊守もいらっしゃいます。
男性坊守は少ないです。
 
 
坊守は、住職の補佐という立場ではなく、対等な立場で、住職と共にお寺を護り、浄土真宗の教えを広めていくという役割があります。
 
 
善通寺での坊守の具体的な役割は、本堂の管理(お花やお供え)、お寺のスケジュール管理、経理事務、来客及び電話対応です。
たまに、葬儀や法事のお参りもします。
 
 
住職の主な役割は、宗教儀式の執行です。
葬儀、法事などの行事を執り行います。
 
 
住職は、お参りや会議、研修などでお寺を留守にすることが多いので、坊守は住職が不在のお寺を護ります。
 
 
一番、ご門徒さんとお話をする時間が長いのが、坊守です。
 
 
普段から、お参りに来られる方と、雑談をしたり、深刻な悩みも、笑い話も聞いたりします。
 
 
葬儀があれば、葬儀前や葬儀後、また、四十九日までの毎週のお参り、四十九日、納骨、仏壇のお迎え、百か日、初盆、一周忌と、継続的にお話をお伺いし、いろんなご相談をお受けします。
 
 
最初はパニックになって電話してこられ、葬儀社を一緒に探したり、葬儀の準備に追われたりで、ぐったりした表情だった方も、不安があるごとにお話をすれば、落ち着きを取り戻されていきます。
 
 
パニックになられてた時にお話をしても、ほとんど、何も覚えておられません。
 
 
お電話で何時間もお話ししたり、お寺に来られて話し込んだり、時間が薬で、四十九日、一周忌と経過すれば、徐々に日常を取り戻して行かれます。
 
 
ようやく三回忌を無事にお迎えする方とは、葬儀の前のバタバタが、なつかしい思い出話となってよみがえり、一緒に振り返って、笑ったり、泣いたりしています。
 
 
坊守は、苦しい時も、嬉しい時も、悩んでいる時も、継続的に、人生に寄り添える役割です。
 
 
愛する家族を失い、残された家族から学ばせていただくことは多いです。
 
 
これをしてあげたかった、と後悔をしておられる方がおられたり、自分の取った行動に、未だにあれで良かったのか悩んでおられる方もおられたり、満足ですと、胸を張っておっしゃられる方がおられたり。
 
 
親をご高齢で亡くされて、ご家族が「もっと生きて欲しかった」と言われたり、お子さんを亡くされて「十分頑張りました、充実した人生で悔いはありません」と言われたりすることを通して、人生は長さじゃないと教えられました。
 
 
また、一分一秒でも長く生きて欲しいと、大好きなお酒やタバコ、甘いものなどを我慢させたという方は、「最後まで、食べたい食べたいと言っていたものを食べさせてあげられなかった、生きて欲しいと思ってたけど、こんなことになるんだったら、好きなだけ美味しいものを食べさせてあげておけば良かった」と後悔をしておられる方もおられました。
 
 
その反対で、体に悪いと分かっていながら、好きなものを好きなだけ食べてもらったという方は、「食べたいものを我慢しなかったから、ストレスなく長生きできたんでしょうね」と笑っておられる方もおられました。
 
 
選択肢はたくさんあっても、実際に選択できるのは一つだけです。
いろいろ考えてその選択肢を選んだのか、それしか選択肢がなくて、そうせざるを得なかったのかとか、いろいろある人生です。
 
 
交通事故や自然災害、自殺、殺人事件の被害者にはかける言葉もなく、何時間も、何日も一緒に泣きました。
一緒に泣く以外、できることはなくて…。
 
 
戦後七十年以上経った今でも、戦争や原爆で助けられなかった家族や友達のことを悔やんでいる方もおられます。
 
 
戦争は終わったのに、何十年間も、家族にも誰にも話せなかった戦争の恐ろしい体験をお話下さる方々もおられました。
 
 
家族を助けたくても、ただ死んでいくのを見るしかなかった、どうしようもなかった、申し訳ないと思いながら生きているという気持ち、なぜ自分が生き残ったのか、ずっと答えが出ず、悩みながら今も生きているという気持ちを聞かせていただきました。
 
 
戦争はまだ、終わってないと感じました。
 
 
私が坊守になってなかったら聞けなかったようなお話ばかりです。
尊いご縁に恵まれました。
 
 
いつ、どこで何が起きるかは誰にも分からない。
後悔したくないというか、家族に後悔をさせたくない。
 
 
自分がこれからどう生きるべきか、毎日考えさせられる人生です。
 
 
恩師に教えられました。
坊守の役割は、アドバイザーじゃないと。
濁流に溺れている人に、安全なとこからアドバイスをするのではありません。
 
 
自分も、その濁流に溺れている仲間として、共に助かろうとしている仲間として一緒に悩みや苦しみを共にするんだと。
 
 
答えなんて、見つからなくても、
生きる意味も、人生の価値も分からなくても、一緒に悩む仲間が待っている場所がお寺でありたいと思います。
 
 
今日も、みなさんをお待ちしております。

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